委員会での質疑

平成20年11月18日 環境・建設委員会

残土処理について

石森委員
多摩地域においては、都市部に隣接した多くの森が残されていることから、残土埋め立てを目的とした開発行為が数多く行われている状況にあり、 実態を把握する上で確認するが、これまでに許可した残土埋め立て案件は何件で、現在事業中の現場は何ヵ所あるのか、お聞かせをいただきたい。

中島自然環境部長
土砂の埋め立てが自然保護条例の許可対象となったのは平成十三年度からで、現在までの許可件数は四十七件である。また、現在事業中の案件としては十件である。

石森委員
今年の八月末に記録的な豪雨があり、地元八王子市高月町の残土埋め立て現場では、土砂と濁水が調整池や擁壁を乗り越えて、 都道を挟んだ向かい側のビニールハウスまで流れ込むという事故が発生したが、そのような流出事故が何件発生をして、その際、都としてはどのような対応をされたのか、お尋ねする。

中島自然環境部長
今年の八月末に、高月町のほかに、上川町の事業所の現場で発生した。また、豪雨により小規模な濁水の流出案件が一件あった。 土砂の埋立現場においては、こうした土砂等が流出した場合には、直ちに地元市町村、それから都の関係機関などと連携して、状況に応じた適切な対応をとるよう事業者を指導している。

石森委員
こうした事故などを起こす事業者は、何かしら許可した内容と異なる残土処理を行っている場合が多いと思われる。 このようなルールを守らない事業者に対して都としてはどのような対応をされているのか、お尋ねする。

中島自然環境部長
不適切な状況がある場合には、口頭による指導などを行うとともに、必要に応じて、文書による指示などを行っている。 またさらに、状況が改善しない場合や悪質な場合は、自然保護条例に基づく中止命令等を出して対応することにしている。

産業廃棄物対策について

石森委員
産業廃棄物の不適正処理対策について、都が実施している対策と効果についてお尋ねする。

井戸廃棄物対策部長
不適正保管の問題に対しては、地域できめ細かなパトロールを展開することで、あらかじめ不適正管理につながりそうな現場の把握に努めるとともに、 保管量の適正化に向けて粘り強い指導を展開している。その結果、平成十五年度に多摩地区全体で二十八ヵ所ありました不適正保管等の現場が、 現時点では十五ヵ所にまで減少するなど、大きな効果を上げている。また、都内全域で建物解体工事現場への立入指導を展開している。

石森委員
無許可の処理場に廃棄物を持ち込むなど悪質な事例が見つかることがあると聞いているが、そのような事例に対しては都としてどのような対応をされているのか、お伺いする。

井戸廃棄物対策部長
法違反を重ねる事業者の場合には、定期的な立ち入りとか、あるいは注意書の交付など行政指導を粘り強く継続するとともに、違反の度合いが重い廃棄物処理業者に対しては、 許可の取り消しも含め厳正に対処している。現在までの間に十件の産業廃棄物処理業の許可取り消し処分を行っている。

石森委員
現在、八王子市では、民間事業者による産業廃棄物の最終処分場整備計画が持ち上がっているが、聞くところによると、 この処理場は大規模な施設で、環境への影響も大きいことが懸念されるところである。これまでこの計画に関して事業者側からどのような相談があったのか、お聞かせいただきたい。

井戸廃棄物対策部長
廃棄物処理施設の設置に当たりましては、廃棄物処理法に基づき、施設の構造、設備に関する技術上の基準、あるいは維持管理に関する基準などを満たすことが必要である。 また、大規模な施設の場合には、環境影響評価条例に基づき、施設の設置許可に先立ち環境アセスメントの手続きが必要となる。お話の事業者の方につきましては、これまで都に対し、 産業廃棄物の最終処分場を整備していくに当たって必要な廃棄物処理法や環境アセスメント等の関係諸法令の手続きについて事前の相談を行ってきている。

石森委員
都としてしは、この建設計画について事業者をどのように指導していくのか、お伺いする。

井戸廃棄物対策部長
都としては、事業者が施設整備の事業計画については、地域住民、地元に対して十分な説明をし、理解を求めることが重要というふうに考えており、事業者に対し今後とも強く指導していく。

平成20年11月14日 公営企業決算委員会

都における周産期医療について

石森委員
産科医師が年々減少する中、母体搬送の受け入れ件数は増えており、この数年、低出生体重児の割合も増え続けている。 今後ますます都立病院における周産期医療の充実が求められるところではあるが、病院経営本部は産科医確保に向け、どのような取り組みを行ってきたのか、お伺する。

中井病院経営本部長
これまでも大学医局や地域医師会に何度も足を運び、医師の派遣を要請するとともに、医師の勤務環境改善に関する意見などを伺ってきた。 その結果、今年度は初任給調整手当の見直し、各種手当の新設などにより、産科医の年収を三百万円増額する大幅な改善を行うとともに、育児短時間勤務制度の導入、 院内保育室の二十四時間運営など勤務環境の改善策も講じている。また、緊急かつ効果的な対策を講じるよう国に対し強く要請している。

石森委員
わが党においては、十月二十三日、周産期医療体制の強化を求める緊急要望、同三十日には都民、中小企業を取り巻く厳しい経営環境への緊急要望により、 産科医師確保や周産期医療体制の早期構築を緊急要望したところではあるが、周産期医療の充実に向けた基本的な考え方についてお尋ねする。

中井病院経営本部長
区部においては、墨東病院に加え、新たに大塚病院にM-FICU六床を整備し、平成二十一年度中に総合周産期母子医療センターとして機能充実を図っていく。 多摩地域では、M-FICU九床、NICU二十四床を整備し、平成二十二年三月開設予定の多摩総合医療センターと小児総合医療センターが一体的に総合周産期母子医療センターを運営していく。 さらに、助産師等コーディネーターの配置についても東京緊急対策Ⅱに盛り込んだところである。

石森委員
病院事業は、独立採算の公営企業として運営しており、厳しい経営状況の中にあっても、たゆまぬ経営努力が必要だと思う。そこで、平成十九年度、都立病院ではどのような経営努力を行っていたのかをお伺いする。

中井病院経営本部長
継続的、組織的に経営革新を行うためのマネージメント手法であるバランスコアカードを活用した経営管理を行っている。このような経営管理手法を活用した結果、 平成十九年度の患者一人当たりの診療単価は増加し、入院、外来収益が焼く三億円増加した。一方、費用面では、都立病院で扱う薬品、診療材料費を一括で共同購入し、 コスト削減を図ったことにより、実施前と比較して約三億三千七百万円の削減効果が生まれた。なお、ESCO事業の実施により、実施前と比較して約一億六千六百万円の削減を実現した。

石森委員
十八年度に比べ給与費、経費及び研究研修費が増加しているが、中でも給与費が二十一億円と著しく増加しており、これはどのような原因によるものなのか、お伺いする。

中井病院経営本部長
これは、退職手当の増、全庁的な制度改正による法定福利費の増のほか、宿日直手当の増額や非常勤職員の報酬改定といった医師の処遇改善によるものである。

石森委員
病院経営本部における医療人材の確保、育成のための基本方針についてお尋ねする。

中井病院経営本部長
東京医師アカデミーを新たに設け、総合診療能力と高い専門性を兼ね備えた若手医師の育成体制を確立し、医師の確保に努めることとしており、本年四月に開校した。 看護師については、新卒者の臨床研修や、その後のキャリアアップのための研修体系を充実するとともに、認定看護師等の資格取得支援を実施していく。 こうした取り組みを病院経営本部と書く病院が一体になって進めることにより、都立病院に優秀な医療人材を確保、育成していくこととしている。

石森委員
東京医師アカデミーの開校に向け、平成十九年度はどのような取り組みを実施したのかお伺いする。

中井病院経営本部長
平成十九年度は、本アカデミー開校に向け、各病院の院長、副院長等で構成する都立病院医師アカデミー構想検討委員会で育成システムの検討を重ねるとともに、 診療科別ワーキンググループを設置し、具体的な研修内容を検討した。また、本アカデミー専用ホームページを病院経営本部ホームページに設けるなど、 事業の内容とアカデミー生の募集について積極的に広報をしている。この結果、都立病院では百九十四名の応募者があり、そのうち百二名を採用し、質、量ともに当初の期待に十分かなうものがえられたと考えている。

石森委員
今後の病院経営に当たって、病院経営本部長の決意をお伺いする。

中井病院経営本部長
高水準で専門性の高い総合診療基盤に支えられた行政医療を都民に提供することが都立病院の重要な役割であり、将来にわたりこの役割を安定的に果たしていくことが私どもの使命であると考えている。

水道事業について

石森委員
平成十六年六月に、安全で美味しい水プロジェクトをスタートし、これまでに四年余りが経過しているが、金町浄水場や朝霞浄水場の高度浄水処理水をボトルに詰めたペットボトル「東京水」の製造目的、 活用方法などを含め、具体的な効果についてお伺いする。

東岡水道局長
「東京水」は、高度浄水処理を行った水道水をお客様に飲んでいただき、そのおいしさを実感していただくことで水道水に対する理解をより深めてもらうことを目的としたものである。 東京水道の高い技術力を広くPRするのに役立っていて最近は、新聞やテレビでもたびたび取り上げられており、当局としても、 「東京水」を通じて東京の水道水の評価が着実に高まっているのではないかと考えているところである。

水道水の水質管理のあり方について

石森委員
水道局では、他の事業体に先駆けて高度な水質管理体制を確立しているとのことだが、その具体的な内容とおいしさに関する水質目標を設定した背景をお伺いする。

東岡水道局長
TOKYO高度品質プログラムを策定し、今年度から運用を開始した。このフプログラムは、WHO、世界保健機関が提唱する水安全計画に加え品質管理の国際規格や水質検査の信頼性を保証するISOの国際規格も一体で運用するものであり、 国が定めた五十一項目の水質基準を高いレベルでクリアするなど、安全性の確保は万全である。
その上で、より一層のおいしさを求めるお客様のニーズにこたえるために、都では独自のおいしさに関する水質目標を設定した。具体的には、におい、味などに関する八項目について、 国の基準に無い項目や、国よりも高いレベルの目標を設定している。

石森委員
消毒効果は確実に確保しつつ、残留塩素をさらに低減させ、一層おいしい水の供給に向けた取り組みを行っていると聞いているが、現在どのような取り組みを行っているのか、お伺いする。

東岡水道局長
残留塩素については、給水区域の末端でも必要な濃度を確保できるように、浄水場において塩素濃度の調整を行っている。 末端で不足する塩素を途中で追加注入することで浄水場での塩素濃度を低くすることができれば、全体の残留塩素をさらに低減することがでる。

石森委員
八ツ場ダムなど首都東京に必要不可欠な水源の確保に対する局長の決意をお聞かせいただきたい。

東岡水道局長
東京の水道は一千二百万人の都民生活と首都機能を支える上で欠くことのできないライフラインであり、八ツ場ダムなど必要な水源開発を着実に推進することに全力を挙げて取り組んでいく。

下水道事業について

石森委員
都民の暮らしを支え続けてきた下水道も老朽化がすすみつつあり、計画的に更新するとともに、災害に強い都市づくりや地球温暖化防止など新たな課題に対応したレベルアップが望まれる。 そこで、区部下水道幹線の老朽化の現状と対策の進捗状況についてお尋ねする。

今里下水道局長
区部下水道幹線のうち、四十七幹線、約百二十キロメートルが法定耐用年数の五十年を経過しているが、このうち平成十九年度末までに十五幹線の再構築に着手し、約十四キロメートルが完了している。

石森委員
約十四キロメートルの完了と、実態は一割にとどまっているが、思うように進んでいない理由についてお尋ねする。

今里下水道局長
調査の対象となっている幹線は、法廷耐用年数を経過した四十七幹線を含め三百八十六幹線、約一千百キロメートルに上り、中の下水の水位が高い、流速が速いなどの理由により、 老朽化調査が困難な場所が多い。また、工事は交通量の多い幹線道路上で行われる場合も多く、施行方法や施行時間に制約もある。幹線の下水を切りかえるためのバイパス管などを先行して整備する場合もあり、 整備に多くの費用と期間を要する。

石森委員
それら課題に対してどう対応しているのか、また、幹線再構築の今後の見通しについてあわせてお伺いする。

今里下水道局長
口径が大きく流量も多い幹線を無人で調査する新たな機械を開発するなどして、平成十八年度から本格的な調査を開始し耐用年数五十年を経過した四十七幹線につきのしては調査が完了している。 調査の対象となっている三百八十六幹線の調査を早期に完了させるよう努めていく。

石森委員
多摩地域における流域下水道「水再生センター」の設備老朽化の現状と対応についてお尋ねする。

今里下水道局長
流域下水道七ヵ所の水再生センターは、南多摩水再生センターを初め、いずれも設備の老朽化が進んでおり、現在、約一五%の設備が耐用年数を超えている。 今後十年で倍の約三二%の設備が耐用年数を超える見込みである。このため、計画的な補修などによる予防保全に努め延命化を図り、更新に要する事業費を標準化するなど、 計画的かつ効率的に設備の更新を進めていく。

石森委員
更新事業を進める上での今後の取り組みについてお伺いする。

今里下水道局長
更新に合わせ高度処理の導入や施設の耐震補強、汚泥ガス化の導入による温室効果ガスの削減など、機能の高度化を着実に進め、レベルアップに努めていく。 多摩川を挟んで対面する二つの水再生センターを連絡管で結ぶことで、対岸の水再生センターの施設を有効利用し、バックアップ施設を不要とするなど、財政的な負担を軽減しつつ効率的な更新も行っていく。

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